避難所のトイレを清潔に保つには|衛生面で差がつく備えと工夫

 

災害時、避難所で特に問題になる「トイレの衛生」。水が止まると汚物を流せず、臭いや汚れがたまり、感染症の原因になってしまいます。

 

避難生活を安心して過ごすためには、トイレを清潔に保つ工夫が欠かせません。この記事では、避難所で衛生的にトイレを使うための備えと運営のポイントを紹介します。

 

なぜ避難所のトイレは不衛生になりやすいのか

 

災害時の避難所では、水道や下水道が止まり、トイレを流したり掃除したりすることが難しくなります。そのまま使用を続けると、臭いや汚れ、菌が広がり、あっという間に不衛生な環境になってしまいます。

 

実際、東日本大震災では、発災から数日間でトイレが排泄物の山となり、劣悪な衛生状態になった避難所も少なくなかったと、環境省の「災害時におけるトイレ対策ガイドライン」に記されています。

 

多くの人が限られた数のトイレを使うので、清掃や消毒が追いつかない、ペーパーや消毒液などの消耗品が不足するといった状況に陥り、汚れてもすぐに対応できなくなるのです。

 

また、こうした環境の中では、「トイレを使いたくない」と感じて水分を控える人も増えてきます。すると今度は、脱水症状や尿路感染などの体調不良につながることもあるのです。

 

このような悪循環を防ぐためにも、早い段階からの衛生対策と管理体制の整備が欠かせません。

 

災害前にできるトイレ衛生の備え

 

避難所のトイレの衛生を守るためには、災害が起きる前の準備が欠かせません。断水や停電が起こると水洗トイレは使えなくなり、臭いや汚れがたまりやすくなります。

 

さらに、災害時にはトイレの数が足りなくなることも多く、仮設トイレはすぐには届かないのが現実です。過去の災害では、設置までに3日以上かかったという報告もあります

 

こうした状況に備えるためには、

  • 使えるトイレを確保すること
  • 清潔を保つための用品をそろえること

が、大切です。

 

 

どちらか一方ではなく、この2つをセットで備えておくことが、衛生的な環境づくりにつながります。

 

そこで、用意しておきたいのが、折り畳み式簡易トイレと衛生用品をまとめた備蓄セットです。

 

 折り畳み式簡易トイレ
凝固剤付きの簡易トイレ(携帯トイレ)セット
消臭剤
除菌スプレー
手指消毒液
ペーパータオル

 

折り畳み式簡易トイレがあれば、トイレの数が足りないという問題に備えることができます。

 

また、凝固剤付きの簡易トイレ(携帯トイレ)セットがあれば、水が使えない状況でも排泄が可能です。

 

さらに、消臭剤・除菌スプレー・手指消毒液・ペーパータオルなどの衛生用品を組み合わせることで、臭いや菌の増殖を抑え、清潔な状態を維持しやすくなります。

 

 

トイレ不足に備えるなら、「Qbit ボックス型いつでも簡易トイレ」がおすすめ。丸洗いができるため衛生的です。

 

凝固剤付きの簡易トイレセットはこちら。凝固剤はもちろん、手袋や廃棄用袋などが一式そろっているので、衛生対策もばっちりです。

 

保管場所は高温多湿を避け、期限があるものは年に一度は点検・入れ替えを行いましょう。また、防災訓練などで実際にトイレ用品を使ってみることで、いざという時の混乱を防ぐことができます。

 

避難所運営中に清潔さを保つ工夫

ここでは、実際に避難所を運営する際に清潔さを保つための工夫を紹介します。

①利用ルールを掲示して協力を呼びかける

避難所では、多くの人が同じトイレを使います。「凝固剤の使い方や処理の仕方」「感染を防ぐ手の洗い方」など、簡単で分かりやすいルールを掲示して、住民全員で衛生を守る意識を共有することが大切です。

 

実際、ルールが明確に見えるだけで、利用者のマナーや清潔さの意識は大きく変わります。貼り出す掲示物には、文字だけでなくイラストを使うと誰にでも伝わりやすくなります。

 

『Qbit いつでも簡単トイレEX+超強力消臭 避難所用500回分』には、利用ルールの掲示ポスターも同梱されています。トイレの衛生を保つためのルールをわかりやすく示した掲示物が付いており、運営初期からスムーズにトイレマナーを共有できます。

 

小さな工夫ですが、こうした見える化がトイレの衛生維持をぐっと楽にします。

 

②清掃や点検の分担を決めておく

 

利用者が多いと、すぐに汚れやにおいが気になってきます。定期的に清掃や消毒を行うため、当番制やボランティアとの分担を決めておくとスムーズです。

 

1日2〜3回を目安に、簡単な拭き取りやごみ回収を行うだけでも衛生状態は大きく変わります。

 

避難所内に「清掃チェック表」などを貼り、誰がいつ行ったか記録しておくのも効果的です。清掃の手順が見えることで、作業の抜け漏れが防げます。

 

③臭い・汚れを防ぐための対策を同時に

 

臭いや汚れは、

凝固剤を使って排泄物をすぐ固める

消臭剤や除菌スプレーを併用する

といった工夫で抑えられます。

 

ごみ袋を二重にして廃棄したり、換気を意識することも効果的です。汚れが目立つ前に対処することが、衛生的な環境を保つ一番のコツです。

 

④手洗い・消毒スペースを確保する

 

トイレの横に簡易手洗い場(ウォーターバッグやポリタンク)を設置し、消毒液やペーパータオルを常備しておきましょう。

「手を洗いやすい環境」をつくることも、衛生管理の大切な一部です。衛生用品をひとまとめにして、トイレごとに常設しておくと、管理がぐっと楽になります。

 

 

衛生的なトイレ環境が安心を生む

避難所での生活は、トイレの衛生環境によって快適さが大きく変わります。臭いや汚れを防ぐ工夫をしておくことで、利用者が安心して過ごせる空間になります。

 

大切なのは、「誰かが頑張る」ではなく「みんなで守る」仕組みを作ること。掲示物でルールを共有したり、清掃の分担を決めたりといった小さな工夫が、衛生環境の維持につながります。

 

Qbitでは、こうした避難所での衛生管理をサポートする掲示物付きの簡易トイレセットを展開しています。使う人も運営する人も安心できるトイレ環境づくりを、今のうちから整えておきましょう。