【施設・企業向け】災害時のトイレ対策ですべきこととは?

 

施設や企業、マンションの災害対策において、水や食料と同じように重要なのが「トイレの備え」です。

 

トイレは、大人数が利用するもの。きちんと対策をしないと、あっという間に公衆衛生が悪化し、命に関わる事態にもなりかねません。

 

この記事では、多人数を抱える施設や企業が災害時に行うべきトイレ対策を解説します。

 

災害時のトイレ対策3つのポイント

 

施設や企業、マンション等でトイレ対策を進める際、押さえておくべきポイントは以下の3つです。

 

  • 量の計算:施設に合わせた「正しい備蓄量」を算出する
  • 品の選定:多人数の使用に耐えうる「簡易トイレや携帯トイレ」を選ぶ
  • 運用ルールの決定:使用時のルールや、使用後のゴミ処理の方法を決めておく

 

水洗トイレが使えなくなると、あっという間に悪臭が漂う不衛生な環境になります。従業員や住民の安全を守るためにも、順を追って備えを進めましょう。

 

「正しい備蓄量」を計算する

携帯トイレの備蓄量は、以下の計算式で算出します。

 

基本の計算式:【対象人数 × 1日7回 × 最低3日分(推奨7日分)】

 

一般的には1日5回で計算することもありますが、災害時は多めに見積もっておくと安心です。対象人数は、施設ごとに起こりうる事態を想定して計算しましょう。

 

企業・オフィスの場合

従業員数に加え、「帰宅困難になる来客・営業担当者」の分も約10%上乗せして計算するのが理想です。従業員50人の会社なら、1,050〜1,150回分程度の備蓄が必要になります。

 

マンション管理組合・自治会の場合

居住する総世帯数から算出します。ただし、全住民の7日分を管理組合だけで備蓄するのは難しいことも多いでしょう。

 

管理組合としては「最低限の共用備蓄(発災直後の1〜3日分など)」を用意し、各家庭での「自助(個別備蓄)」を促すといった方針の決定が重要になります。

 

学校・教育施設・避難所の場合

児童・生徒・教職員数に加え、「地域住民の避難受け入れ」も想定する必要があります。

 

各自治体が作成している「地域防災計画」に記載されている、その施設の『想定収容人数(想定避難者数)』を対象人数として計算します。

 

多人数環境に耐えうる「簡易トイレや携帯トイレ」を選ぶ

簡易トイレや携帯トイレは、「とにかく安いものを大量に買えばいい」というわけではありません。多人数分を備蓄する際に気を付けたいのは次の3つです。

 

備蓄スペースを圧迫しない「コンパクトさ」

何千回分もの携帯トイレを備蓄しようとすると、段ボールの山になり、倉庫のスペースを占領してしまいます。

 

大容量でありながらコンパクトに収納できる製品を選ぶことが、限られたスペースを有効活用するポイントです。

 

衛生環境を守る「圧倒的な消臭力」

停電で換気や窓開けができない施設で悪臭が充満すると、深刻なストレスや健康被害(トイレを我慢することによるエコノミークラス症候群など)を引き起こします。

 

単なる凝固剤ではなく、「ヤシ殻活性炭」配合など、強力な消臭効果を持つ携帯トイレを選びましょう。

 

管理コストを削減できる「長期保存」

数年ごとに大量の備蓄品を買い替える……これは担当者にとって膨大な手間とコストです。保存期間が「10年〜15年」と長いものを選べば、管理の手間と長期的な費用を大幅にカットできます。

 

使用時のルールと、使用後のゴミ保管方法を決めておく

トイレ対策は、備蓄して終わりではありません。「トイレを使用するときのルール」と、「ゴミ収集が再開するまで使用後のゴミをどう保管するか」を事前に決めておくことが重要です。

 

携帯トイレを使用するときのルールを明確にする

携帯トイレは普段使い慣れていないため、急に備蓄品だけ置かれていても使い方が分からない人が大半です。使い方が分からないために携帯トイレを使わず、トイレの便器に直接用を足されてしまうケースが多発しています。

 

水で流せない便器に排泄物が溜まると、あっという間にトイレ全体が使用不能になってしまいます。

 

配管の安全が確認されるまでは、「水洗トイレは使用禁止」「必ず便器に携帯トイレ(排泄袋)を被せて使用する」といったルールの周知徹底が欠かせません。

 

災害が起こった時にすぐに周知できるよう、利用者が一目でわかる掲示物などを、あらかじめ用意しておきましょう。

 

特にマンションでは、たとえ断水していなくても、災害直後にトイレの水を流すのは非常に危険です。詳しい理由や対策については、こちらの記事で解説しています。

 

【関連記事】断水・災害時、マンションでトイレを「流してはいけない」理由。逆流が招くトラブル

 

ゴミの仮置き場と防臭対策

使用済みの携帯トイレは、ゴミ収集が来るまで施設内で保管しなければなりません。「どこに仮置きするのか」をあらかじめ決めておきましょう。

 

またニオイが漏れない「専用の防臭袋」をセットで多めに備蓄しておくと安心です。

 

万全なトイレ対策で、災害時に備えよう

 

施設や企業、マンション等の災害時のトイレ対策は、携帯トイレを備蓄して終わりではありません。実際の運用ルールまでしっかりと決めておくことが重要です。いくら備蓄がしてあっても、実際に使えなければ意味がありません。

 

Qbitの『いつでも簡単トイレEX+超強力消臭 避難所用500回分』は、15年保存できる消臭力に優れた携帯トイレです。パニック時でも誰でもすぐにトイレを準備できる「開設支援掲示物」がセットになっています。

万全なトイレ対策を行い、いざという時の不安をなくして、大切な従業員や住民の安全を守りましょう。

【監修】防災士・柳原志保(しほママ)

 

東日本大震災での被災経験から、「本当に現場で使える」にこだわってQbitシリーズの開発を監修。「食べ物は我慢できても、トイレは我慢できない」——。開発に込めたしほママの想いとストーリーはこちら。

 

防災と暮らしをつなぐ——防災士しほママの想い