停電時、タンクレストイレはどう流す?正しい流し方と、知っておきたい注意点

 

デザイン性の高さから、新築やリフォームでも人気の「タンクレストイレ」。すっきりした見た目が魅力ですが、よく「停電したら流せないの?」と心配されることがあります。

 

結論から言うと、停電時でもトイレを流すことは可能です。

 

ただ、いざという時に慌てないためには、事前の確認が欠かせません。今回は、停電時のタンクレストイレの正しい流し方と、知っておきたい注意点を解説します。

 

実は流せる!停電時のタンクレストイレ

 

「電気がないと動かない」と思われがちですが、多くのメーカーが非常時でも使える機能を備えています。

 

メーカーや機種によって方法は異なりますが、大きく分けて2つのパターンがあります。

 

電池を使って流すタイプ

 

予備の乾電池(9Vや単3など)をセットすることで、電動で水を流せるタイプです。Panasonicの「アラウーノ」や、TOTOの一部の機種などが対応しており、いつものボタン操作に近い感覚で流せるので便利です。

 

手動レバーで流すタイプ

 

便器の側面やカバーの内側にある「停電用ハンドル(レバー)」を操作して、物理的に水を流すタイプです。LIXILの「サティス」や、TOTOの新しい機種(ネオレスト)などは、電池不要でこの方法が使えます。

 

いざという時のために、自宅の「流し方」をチェック!

 

同じメーカーでも、年式によって「電池が必要か」「レバーはどこか」が全く違います。いざという時にあわてないよう、今のうちに公式サイトをチェックし、一度手順を確認しておきましょう。

 

【主要メーカーの停電時・断水時の対応ページ】

 

TOTO:停電・断水したときのトイレの使用について

LIXIL:停電時・断水時のトイレの流し方

Panasonic:災害時のトイレの使いかた(アラウーノなど)

 

「地震による停電」なら流してはいけない

 

「手動で流せるなら安心だ」と思われるかもしれませんが、これはあくまで「排水管が無事であること」が条件です。

 

もし、停電の原因が「地震などの災害」である場合、たとえ手動操作で流せるとしても、トイレを流すのはおすすめできません。地震の影響で、排水管が壊れている可能性があるからです。

 

排水管が壊れている状態でトイレの水を流すと、逆流のおそれがあります。また、マンションの場合は、下の階で汚水が逆流するトラブルになることも。

 

詳しくは、こちらの記事で解説しています。

災害時、マンションでトイレを「流してはいけない」理由。逆流が招くトラブル

 

災害時に備えて「携帯トイレ」があると安心

 

台風や点検による停電なら、今回解説した「手動洗浄」で乗り切れます。しかし、地震などの災害時は、リスクを避けるために、トイレを流すのはやめましょう。

 

もしもの時に、「流していいのかな?」と迷ったり、余震の中で複雑な手動操作をしたりするのは大変です。そんな時のために、「携帯トイレ」を備蓄しておくと安心です。

 

電気も水も使わず、既存のトイレに被せるだけで使えるので、タンクレストイレの弱点もしっかりカバーしてくれます。

 

手動でも流せるけれど、災害時は携帯トイレを使えるよう、今から備えておきましょう。

 

【監修】防災士・柳原志保(しほママ)

 

東日本大震災での被災経験から、「本当に現場で使える」にこだわってQbitシリーズの開発を監修。「食べ物は我慢できても、トイレは我慢できない」——。開発に込めたしほママの想いとストーリーはこちら。

 

防災と暮らしをつなぐ——防災士しほママの想い