非常用トイレの備蓄、何日分あれば安心?「3日では足りない」理由と家族分の計算式

「非常用トイレ、一体何個買えばいいの?」
「4人家族だと、いくつ用意すればいいの?」
これは、防災用品メーカーである私たちに、多く寄せられる質問です。
結論からお伝えすると、内閣府発行のガイドライン等で推奨されている備蓄の目安は、「最低でも3日分、できれば7日分」です。

「3日分」だけではダメ? 7日分あると安心な理由
災害発生後の最初の3日間(72時間)は「初動期」と呼ばれています。この期間は救助活動が最優先されるため、どうしても物資や支援が十分には届かない状況になります。
つまり「3日分」というのは、あくまで「支援が来るまで、自力で命をつなぐための最低ライン」だということ。
「では、3日経てばすぐに支援が届くの?」 というと、実際には、もっと難しいのが現実なんです。
支援物資は、すぐには届かない
2024年の能登半島地震では、道路が崩れたり建物が倒れたりして、被災地への道が寸断されてしまいました。その結果、避難所に仮設トイレなどが届くまでに「1週間以上」かかってしまった地域がたくさんあったそうです。
「3日我慢すればなんとかなる」「3日分備蓄しておけば大丈夫」そう思って待っていても、4日目、5日目……と支援が来ない日が続く。そんな事態が、現実には起こり得るのです。
トイレだけは我慢できない
水や食事なら、少し量を減らして耐えることができるかもしれません。でも、トイレだけは我慢できません。
かといって、「トイレに行きたくないから」と水分を控えてしまうと、脱水症状になったり、エコノミークラス症候群になったりと、体調を崩す大きな原因になります。
支援が来るまでの「空白の7日間」。家族みんなが心も体も元気でいるために、7日分の備えが必要なのです。
わが家はいくつ必要?早見表でチェック

では、具体的に何個あれば安心なのか、計算してみましょう。
一般的に、大人のトイレ回数は1日5回ほどと言われています。しかし、災害時は、寒さやストレス、慣れない食事でお腹を壊してしまうことも。また、高齢者や子どものトイレ回数は大人よりも多く見積もっておくと安心です。
「足りない!」と焦るのが一番のストレスになるので、少し余裕を持って「1日7回」で計算しておきましょう。
以下の表で、ご家庭に必要な数をチェックしてみてください。

計算してみると、4人家族なら約200回分。「そんなに!?」と思うような数かもしれません。
でも、これが「1週間、家族が安心して、衛生的に過ごす」ために必要なリアルな数なんです。
そんなにたくさんのトイレ備蓄、どこに置く?
「200回分なんて、どこに置くの?」
「収納スペースがパンパンになっちゃう」
そんな風に感じる方もいらっしゃるでしょう。トイレの備蓄は、場所を取らないものを選んで備えましょう。
最近の携帯トイレは、驚くほどコンパクトになっています。『Qbit いつでも簡単トイレEX+超強力消臭』なら、A4サイズの箱に、ぎっしり50回分が入っています。

- トイレの上の吊り戸棚に
- 本棚の隙間に
- 靴箱の空きスペースに
これなら、生活スペースを邪魔しません。「場所がないから3日分で妥協する」のではなく、「コンパクトなものを選んで、しっかり7日分備える」。それが、賢い備え方です。
携帯トイレを長く保存するために、置き場所や保存方法もチェックしておきましょう。
◆企業・自治体(避難所)のトイレ備蓄
避難所(市区町村や企業、マンション集会所など)として備蓄を行う場合は、内閣府のガイドラインに沿った数を準備しましょう。

▶備蓄数の目安
避難者100人に対し、1日5回と想定した場合 100人 × 5回 × 3日 = 1,500回分 が必要です。
▶便器数の目安
災害発生当初は、避難者約50人に対しトイレ1基が推奨されています。避難者200人の場合は4基のトイレ便器が必要です。
その他、詳しい衛生管理ルールなどは、以下のガイドラインをご確認ください。
【監修】防災士・柳原志保(しほママ)

東日本大震災での被災経験から、「本当に現場で使える」にこだわってQbitシリーズの開発を監修。「食べ物は我慢できても、トイレは我慢できない」——。開発に込めたしほママの想いとストーリーはこちら。
