簡易トイレの凝固剤|代用できる身近なアイテムと注意点
災害時、水道や下水道が使えなくなったときに活躍するのが、「簡易トイレ」と「凝固剤」です。
トイレが使えない状況は、思った以上にストレスになります。凝固剤があれば、においや処理の不安を大幅に減らすことができ、衛生面でも安心です。
とはいえ、いざというときに「凝固剤が手元にない!」ということもあるでしょう。そのため、代用品として使えるものや、使用時の注意点を知っておくことが大切です。
凝固剤がないときに代用できるもの4選
凝固剤がないときは、身近なもので代用できます。
①猫砂(鉱物系/紙系)
猫用トイレに使われる「猫砂」は、吸水力に優れ、固まりやすいのが特長です。凝固剤のように汚物を処理しやすくしてくれるため、代用品として非常に優秀。
紙タイプは軽くて扱いやすく、鉱物タイプは固まりやすさに優れています。ただし、防臭性には差があるため、袋の密閉はしっかり行いましょう。
②ペットシーツ
ペット用トイレシートも、吸収力が高く扱いやすい代用品です。簡易トイレの袋の中に敷くだけで処理ができます。
一般的なペットシーツは、100ml〜1000ml以上と吸水量に幅があります。
成人の1回あたりの排尿量は200〜400ml程度とされているため、大きめのペットシーツなら1枚で1回分をカバー可能。小さめのものを使う場合は、2〜3枚重ねて使うなどした方が安心です。
③おむつ・尿とりパッド
家にストックがある場合、紙おむつや尿とりパッドも代用可能です。高い吸収力があり、においもある程度抑えられます。
ただし、汚物を包み込む形になるため、処理時に手間がかかります。
④新聞紙・ティッシュ類
あくまで「応急処置」としてなら、新聞紙やティッシュなども使えます。できるだけ多めに重ねて使い、吸水性を補うのがコツです。
ただし、におい漏れや衛生面では心もとないため、あくまで一時的な対応にとどめましょう。
代用品を使うときの注意点
今回紹介したのは、あくまでも代用品。専用の凝固剤ではないので、いくつか注意も必要です。
袋が破れやすい
猫砂やおむつは重さがあるため、処理用の袋の強度が足りないと破れてしまうことがあります。厚めの袋を使ったり、二重にしたりすると安心です。
においや菌が広がりやすい
凝固剤には消臭・抗菌効果がありますが、代用品では十分に防げないことも。使用後はしっかりと袋を密閉して処理しましょう。
吸水力に差がある
特に、新聞紙やティッシュは水分をうまく吸収できません。しっかり吸水してくれるよう工夫する必要があります。
やっぱり備えておきたい「専用の凝固剤」
代用品でも応急的な対応はできますが、やはり災害時のトイレ対策には専用の凝固剤があると安心です。
- においや菌の広がりを抑える
- 処理の手間が少なく、衛生的に使える
- 使い方がシンプルで、誰でもすぐ使える
非常時はただでさえストレスの多い状況。そんな中で「トイレの不安をひとつ減らせる」という意味でも、簡易トイレ(携帯トイレ)と凝固剤を備えておくことは、心強い備えになります。
袋と凝固剤がセットになった製品なら、開封してすぐに使えるうえ、かさばらずに保管できるのもポイント。コンパクトだから、家族全員分も無理なく備えられます。
いざというとき困らないように、今のうちに、できる備えをしておきましょう。
凝固剤と排泄袋に加え、手袋、便器カバーもセットに!
\備えはこれ1つでOK!/
よくある質問(FAQ)
Q Q. 簡易トイレの凝固剤は必ず備えた方がよいですか?
凝固剤があれば、においや菌の広がりを防ぎやすく、処理も衛生的に行えます。必須ではありませんが、非常時のストレスを減らすためにも備えておくと安心です。
Q Q. 猫砂やペットシーツは、どのくらいの量を使えばよいですか?
吸水量は製品によって異なりますが、1回分につき尿200〜400ml前後を想定して多めに使うのが安心です。
Q Q. 家族分のトイレ対策は、どれくらい備えればいいですか?
災害時のトイレ使用回数は、1人あたり1日平均7回前後が目安とされています。
そのため、3日分を想定する場合は1人につき21回分の処理手段(凝固剤または代用品)を備えておくと安心です。