大雨でトイレが逆流するのを防ぐには?使えない間はどうしたらいい?

 

ゲリラ豪雨や台風など、猛烈な雨が降っているときに、トイレから「ゴボゴボ」と音が聞こえる…それは、トイレが逆流する合図かもしれません。

 

もし汚水があふれてきたら、家の中が汚れるだけでなく、大雨で窓が開けられないので悪臭が家中に広がってしまいます。

 

今回は、大雨のときにトイレの逆流を防ぐ方法、逆流対策をしている間にトイレに行きたくなった時のための備えについて解説します。

 

大雨や台風の日にトイレが逆流する原因

 

そもそも、なぜ大雨が降ると家の中のトイレが逆流してしまうのでしょうか。その原因は、屋外の下水道の仕組みにあります。

 

下水管のキャパオーバー(合流式下水道の仕組み)

 

日本の下水道には、家庭からの「生活排水(汚水)」と、雨を流す「雨水」を同じ管で処理する「合流式下水道」という仕組みが使われている地域があります。東京都下水道局によると、東京都の約8割が、この合流式下水道で整備されているそうです。

 

合流式下水道の場合、大雨や台風によって、下水処理の能力を超える大量の雨水が管に流れ込むと、行き場を失った水が家庭の排水管へと逆流してしまいます。すると、一番低い場所にあるトイレやお風呂場などから吹き出してしまうのです。

 

「ゴボゴボ」という音と水位の上昇が、逆流のサイン

 

逆流は突然起こるわけではありません。多くの場合、以下のようなサインが現れます。
水を流していないのに、トイレの奥から「ゴボゴボ」「ポコポコ」と異音がする。

 

  • 普段よりも便器内の水位が高くなっている。
  • 水を流しても、スッと引いていかない。

 

大雨の日にこのような異変を感じたら、逆流してしまうかもしれません。すぐに以下の応急処置を行いましょう。

 

【応急処置】トイレの逆流を防ぐ「水のう」の作り方と置き方

 

トイレの逆流を防ぐために最も効果的なのが、ゴミ袋と水で作る「水のう」です。便器の穴にフタをするように重りとして置くことで、逆流を物理的に抑え込みます。

 

ゴミ袋で作る「水のう」の手順

 

用意するものは、45リットル程度の大きめのゴミ袋(2枚)だけです。

 

  1. 破れないように、ゴミ袋を2枚重ねにする。
  2. 袋の中に、水を半分(約20リットル)ほど入れる。
  3. 袋の中の空気をしっかり抜き、口を固く結ぶ。
  4. 作った「水のう」を、トイレの便器の中に静かに入れる。

※便器にすき間ができないよう、底の穴をぴったりと塞ぐのがポイントです。

 

トイレだけでなくお風呂や洗濯機の排水口にも設置する

 

排水管は家の中で繋がっています。トイレだけでなく、お風呂場、洗濯機、キッチンの排水口など、家の中の低い位置にある排水溝にも同様に「水のう」を置いて塞いでおくとより安心です。

 

大雨でトイレの流れが悪いときのNG行動

 

トイレの流れが悪いときや、すでにゴボゴボと音がしているときは、以下のようなことは控えましょう。

 

お風呂の水を抜く・洗濯機を回す

 

屋外の下水管がすでにキャパオーバーを起こしている状態のときに、家の中から大量の排水を行うと、さらに逆流を悪化させてしまいます。大雨のピーク時は、お風呂の水を抜いたり、洗濯機を回したりするのは控えましょう。

 

何度もトイレを流す

 

「流れが悪いから」と何度もトイレのレバーを回して水を流すのは大変危険です。行き場を失った水が便器からあふれ出し、汚水で家の中が水浸しになってしまう恐れがあります。

 

水のうを置いたらトイレはどうする?大雨時に必須の備え

 

大雨による逆流を防ぐために水のうを置くと、困るのがトイレですよね。

 

当然ですが水のうを置いている間は、トイレが使えなくなります。そもそも、逆流のリスクがある状態でトイレの水を流すのは危険です。

 

ゲリラ豪雨であれば数時間で水が引くこともありますが、台風などで長時間大雨が続く場合、半日から丸一日、家のトイレが使えない状態になることも考えられます。

 

特に小さなお子さんや高齢の方がいるご家庭では、「トイレが使えない」という状況は非常に深刻な問題です。

 

そこで準備しておきたいのが、非常用トイレです。

 

 

非常用トイレがあれば、水がなくてもトイレの処理をすることができます。

 

便器が「水のう」で塞がっているため、便器に被せて使うタイプの携帯トイレだけでなく、便器の代わりになる「組み立て式の簡易トイレ」があると非常に安心です。

 

「大雨の日はトイレが使えなくなるかもしれない」という前提で、組み立ててすぐに使える簡易トイレと、そこに被せて使う携帯トイレを日頃からストックしておきましょう。

 

▼便器が使えない時でも安心!組み立て式の簡易トイレ

 

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▼簡易トイレに被せて使う携帯トイレ

 

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大雨シーズンは「水のうの知識」と「非常用トイレ」をセットで準備しよう

 

「水のう」の作り方を覚えておくことと、非常用トイレとして「簡易トイレ」と「携帯トイレ」を備えておくこと。

 

この2つをセットで準備しておくことで、大雨や台風の日のパニックを防ぎ、家族を水濡れや衛生面のトラブルから守ることができます。

 

本格的な大雨シーズンを迎える前に、ぜひご家庭の備えを見直してみてください。

 

【監修】防災士・柳原志保(しほママ)

 

東日本大震災での被災経験から、「本当に現場で使える」にこだわってQbitシリーズの開発を監修。「食べ物は我慢できても、トイレは我慢できない」——。開発に込めたしほママの想いとストーリーはこちら。

 

防災と暮らしをつなぐ——防災士しほママの想い