車に防災グッズは必要?常備すべき人と必要最低限リスト

 

「わざわざ車にまで防災グッズを常備する必要ある?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。

 

大地震などの災害時、車は単なる移動手段ではなく「命を守る身近なシェルター」に変わります。

 

実際、平成28年の熊本地震に関する調査(内閣府:在宅・車中泊避難者への支援等について)では、回答者の74.5%が「車中泊を経験した」と答えており、多くの人が車を避難場所として使ったことが分かります。

 

今回は、車に防災グッズを備えておくべき人はどんな人なのか、何を常備すべきなのか、そして、車に防災グッズを常備する際の注意点についてまとめました。

 

車に防災グッズを備えておくのがおすすめの人

 

災害時に「車中泊避難」を選んだ理由の調査データを見ると、以下に当てはまる方は、特に車への備えをしておくことがおすすめです。

 

乳幼児や小さな子どもがいるご家庭

 

「赤ちゃんが夜中に泣いてしまうため、昼は避難所にいても、夜は車中泊にした」という声や、そもそも乳幼児がいるために避難所へ行かなかったという声もあったそうです。

 

周囲への配慮や子どもの負担を考えて車を選ぶケースが多いことが分かります。

 

避難所で過ごすことも可能かもしれませんが、乳幼児や小さな子どもがいるご家庭は、念のために車に防災グッズを用意しておくと安心です。

 

▶【関連記事】乳幼児向け防災グッズの必需品は?かさばる荷物を賢く備蓄するコツ

 

ペットを飼っている人

 

「ペットがいるため避難所という選択肢はなかった」という切実な声も。

 

同行避難のルールは自治体や避難所によって異なりますが、車中泊もできるよう備えておくと安心です。

 

▶【関連記事】ペットの防災グッズに必要なものは?同行避難の備えと日頃の安心づくり

 


ご高齢の家族と同居している人

 

ご高齢の方など、環境の変化や集団生活が大きな負担になるご家族がいる場合、車内を避難先として選ぶケースもあったようです。

 

ご家族に負担の少ない避難場所の1つとして、備えておくと安心です。

 

日常的に車通勤や長距離ドライブをする人

 

日頃から車に乗っている時間が長い方の場合、地震による避難だけでなく、大雪や災害級の渋滞による長時間の「立ち往生リスク」への備えになります。

 

また、熊本地震の際は「避難所が満員で、トイレも食事配給も長蛇の列で居られなかった」「食事や水の配布がなかったため、車中泊に切り替えた」という理由で車に避難した方もいました。

 

上記のケースに当てはまらなくても、もしもに備えて防災グッズを常備しておくと安心です。

 

▶【関連記事】車中泊のトイレ問題、みんなどうしてる?女性も安心な携帯トイレと車内の臭い対策

 

車に常備するならこれ!必要最低限の防災グッズと注意点

 

車に防災グッズを備える場合、注意しておきたいことがあります。

 

それは、車の中は真夏になると50℃〜80℃にも達する「過酷な環境」になるということです。何も考えずに防災グッズを選ぶと、熱で変形したり、最悪の場合は発火する危険も。

 

ここでは、必要最低限の防災グッズリストと、車載ならではの注意点をまとめました。

 

【最重要】車載用の非常用トイレ(携帯トイレ)

 

車中泊や大渋滞で真っ先に直面するのがトイレ問題です。トイレの備えがないと水分補給を我慢してしまい、命に関わる「エコノミークラス症候群」を引き起こす原因になります。そのため、非常用トイレは必須です。

 

車に常備する携帯トイレを選ぶ際は、凝固剤の品質を見極めることが重要です。

 

安さだけで選んでしまうと、いざという時にしっかり固まらず、車内で漏れたり、強烈なニオイが充満したりする原因になります。特に夏場は、あっという間にニオイや菌が繁殖してしまいます。

 

 

▼凝固剤の品質については、こちらの記事で詳しく説明しています。

【動画検証】携帯トイレの凝固剤、本当に固まる?尿と同じ「塩分あり」の水分で比べてみました

 

ポンチョ・アルミブランケット(目隠し・防寒用)

 

冬の防寒対策としてはもちろん、車内で携帯トイレを使用する際の「目隠し」としても必要です。

 

外から丸見えになるのを防ぎ、プライバシーを守るためにトイレと一緒に常備しておきましょう。

 

クッション・毛布

 

睡眠をとるときは、車のシートを水平にすることが大切。

 

シートが凸凹して寝にくい場合、クッションや毛布などを使って水平にし、体に負担がないようにします。

 

車載対応の保存水・非常食

 

一般的なペットボトルや非常食を夏の車内に放置すると、容器が破裂したり中身が傷んだりします。

 

マイナス20℃〜80℃の過酷な温度変化に耐えられる「車載専用」の保存水や保存食などを選びましょう。

 

乾電池式のLEDライト・スマホ充電器

 

リチウムイオン電池(一般的なモバイルバッテリー)を夏の車内に放置するのは、発火・爆発の危険があります。

 

そのため、車に常備するなら「乾電池式」を選び、液漏れを防ぐために乾電池は本体から抜いた状態で保管しましょう。

 

緊急脱出用ハンマー

 

豪雨による水没や事故でドアが開かなくなった時に、窓ガラスを割るための命綱です。

 

いざという時にすぐ使えるよう、トランクではなく運転席から手が届くドアポケットなどに収納してください。

 

車を「一番身近な避難所」にするための第一歩

 

車に防災グッズを積むことは、決して特別なことではなくなりつつあります。

 

大地震による避難所生活の難しさや、予期せぬ立ち往生のリスクを考えると、車が家族の命とプライバシーを守る大切な「シェルター」になります。

 

特に、深刻になるのがトイレ問題。「携帯トイレ」は必須です。強力な防臭効果がある携帯トイレを、ダッシュボードやトランクにいくつか入れておくことから始めてみませんか。

 

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【監修】防災士・柳原志保(しほママ)

 

東日本大震災での被災経験から、「本当に現場で使える」にこだわってQbitシリーズの開発を監修。「食べ物は我慢できても、トイレは我慢できない」——。開発に込めたしほママの想いとストーリーはこちら。

 

防災と暮らしをつなぐ——防災士しほママの想い