簡易トイレとは?携帯・非常用トイレとの違いを専門メーカーが解説

 

「防災用にトイレを備えよう!」とネットやお店を見ると、「簡易トイレ」「携帯トイレ」「非常トイレ」など、いろいろな呼び方があります。「そもそも簡易トイレって何?」と迷う方もいるのではないでしょうか。

 

結論から言うと、簡易トイレは「非常用の組み立てる便座」、携帯トイレは「中にセットする排泄袋と凝固剤」のことです。

 

この記事では、そんな今さら聞けない「災害用トイレの基本」を、専門メーカーが分かりやすく解説します。

 

簡易トイレとは?携帯トイレとの違いと基礎知識

 

防災用のトイレにはさまざまな呼び方がありますが、特に混同されやすいのが「簡易トイレ」と「携帯トイレ」です。

 

専門用語では「簡易トイレ」と「携帯トイレ」は明確に役割が異なります。

 

簡易トイレは「組み立てる便座」のこと

 

簡易トイレとは断水時などに組み立てて使う「設置型のトイレ(便座)」そのものを指します。段ボールやプラスチック製で、普段はコンパクトに折りたたんで収納できるものがほとんどです。

 

 

世間では「簡易トイレ=袋と凝固剤のセット」と思われがちですが、「袋と凝固剤のセット」は携帯トイレです。

 


簡易トイレの最大のメリットは、普段のトイレと同じように「座って用を足せる」こと。足腰が弱いお年寄りや、トイレ環境の変化に敏感な小さなお子さんにとって、この座れるという「安定感」がとても重要です。

 

簡易トイレ本体は拭くなどして繰り返し使い、中にセットする排泄袋や凝固剤は毎回新しいものを利用します。

 

携帯トイレは「中にセットする袋と凝固剤」のこと

 

簡易トイレの中にセットして、排泄物を処理する「排泄袋と凝固剤のセット」のことを、「携帯トイレ」と呼びます。(外出先で使うポケットサイズのものも含まれます)

 


つまり、簡易トイレ(便座)に、携帯トイレの排泄袋をセットし、凝固剤をふりかけて使うということです。

 

自宅の便器が無事なら「携帯トイレ」だけで乗り切れますが、便器が割れたり壊れたりしてしまうと、土台となる「簡易トイレ」が必要になります。また、多くの人が使う避難所のトイレも、数を用意するために簡易トイレの備えが必須です。

 

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水なしでどう処理するの?凝固剤の仕組み

 

 

凝固剤には、水分をすばやくゼリー状に固める成分(高吸水性樹脂などのポリマー)が入っています。これがあるおかげで、水が1滴もなくても排泄物をサッと固め、嫌なニオイや雑菌をしっかり閉じ込めることができます。

 

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使用済みの簡易トイレ・携帯トイレの捨て方

 

使用した後は、1回ごとに排泄袋の空気を抜いて口をしっかり縛ります。基本的には、各自治体のルールに従って「燃えるゴミ(可燃ごみ)」として捨てることができます。

 

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知っておきたい「非常用トイレ」の種類

 

各家庭に備える簡易・携帯トイレとは別に、避難所のグラウンドなどに設置される「仮設トイレ」や「マンホールトイレ」もあります。

 

「避難所に行けばトイレくらいあるはず」と思いがちですが、過去の災害では、仮設トイレが届くまでに平均して3日〜1週間以上かかったというデータがあります。

 

つまり、災害が起こってすぐは仮設トイレが設置されず、簡易トイレと携帯トイレを駆使しながら乗り越える必要があるのです。

 

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簡易トイレの備えが必要だと言われる理由

 

 

災害時、「トイレくらい我慢できる」「お風呂の残り湯で流せばいいよね」と考えている方もいるかもしれません。

 

水洗トイレを無理に流すのは「絶対NG」

 

大地震の後は地面の下で配管が割れている危険があり、無理に水を流すと汚水が逆流して大惨事になってしまいます。安全が確認されるまでは、普段のトイレは使えません。

 

特にマンションの場合は、他の階の住人とのトラブルにつながる場合もあります。

 

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トイレの我慢が「災害関連死」を招く

 

トイレを我慢するために水分を控えると、脱水症状やエコノミークラス症候群などを引き起こし「災害関連死」に直結する恐れもあります。

 

避難所のトイレも、先ほどお話ししたようにすぐに仮設トイレが設置されるわけではありません。

 

だからこそ、家庭でも簡易トイレや携帯トイレを備えておくことが命を守るために大切なのです。

 

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簡易トイレ(携帯トイレ)を選ぶ時のポイント

 

いざトイレの備えを用意しよう!と思った時、絶対に気をつけてほしいのが「安さだけで選ばない」ことです。

 

災害時はゴミ収集が止まるため、使用済みの排泄袋を数日間、家の中に置いておくことになります。

 

だからこそ、「ただ固まるだけ」ではなく、ニオイを完全に閉じ込める「強力な消臭力」を持ち、10〜15年など長期保存ができて、いざというときでもさっと使えるものを選んでくださいね。

 

Qbitの『いつでも簡易トイレ(本体)』と『いつでも簡単トイレ(排泄袋+凝固剤)』を組み合わせれば、長期間の避難生活でも、ご家族の衛生的な環境をしっかり守れます。

家族の安心を守るために、ぜひ、簡易トイレと携帯トイレを備えておきましょう。

 

 

 

 

【監修】防災士・柳原志保(しほママ)

 

東日本大震災での被災経験から、「本当に現場で使える」にこだわってQbitシリーズの開発を監修。「食べ物は我慢できても、トイレは我慢できない」——。開発に込めたしほママの想いとストーリーはこちら。

 

防災と暮らしをつなぐ——防災士しほママの想い